HEMEの処理について

検証環境

検証日:

2016/12/07

検証Version:

MF myPresto v3.2

概要

myPrestoのトポロジーファイルを作る処理において、HEMEなど、化合物が金属イオンを含む場合、化合物と金属イオンを別々のデータに分けて処理する必要があります。 myPrestoにはトポロジーファイルを作るプログラムとして、アミノ酸/核酸/金属イオン/水を処理するtplgeneと、それ以外の化合物を処理するtplgeneLというプログラムがありますが、金属イオンはtplgeneで処理して、化合物はtplgeneLで処理する必要があるためです。 また、MF myPrestoではバックグラウンドでmyPrestoのHgeneを使い、化合物に水素をつけています。化合物によっては稀に誤ったHが付く場合がありますので、その場合は水素の位置・結合を手作業で直す必要があります。 1buw.pdbでHEMEのみを抽出したデータを使い、以下処理手順を説明します。

手順

  1. [ホーム]タブの[分子データの分離]、または[切り取り]を使って、Fe原子のみを分離します。

    _images/HEME1.png

  1. ツリービューでFe原子を含むMoleculeのデータをクリックします。

    _images/HEME2.png

  1. シークエンスビューの何もないところを右クリックし、表示モードをグループに切り替えます。(シークエンスが残基単位で表示されます)

    _images/HEME3.png

  1. シークエンスビューでアイテムをクリックし、プロパティビューでFeを含む残基の名前をFEに変更します。

    _images/HEME4.png
    _images/HEME5.png

  1. ツリービューでFe以外のMoleculeをクリックします。

    _images/HEME6.png

  1. [リガンド編集]タブの[Hを生やす]をクリックし、HEMEにHを生やします。

    _images/HEME6.png
    _images/HEME7.png
    _images/HEME8.png

  1. 手順6で正しい構造は下記URLのとおりです。[リガンド編集]タブの[二重結合]のボタンをONにして結合を修正します。下図赤線の結合をなぞり(結合している重原子から重原子までをドラッグし)結合次数を変更します。

    http://ligand-expo.rcsb.org/pyapps/ldHandler.py?formid=cc-index-search&operation=ccid&target=HEM

    _images/HEME9.png
    _images/HEME10.png

  1. [リガンド編集]タブの[原子の削除]ボタンをONにして、下図赤枠の水素をクリックし削除します。

    _images/HEME11.png
    _images/HEME12.png

  1. 下図赤枠の水素を[原子の削除]で一旦削除すると、再度HgeneによるHを生やす処理が行われ位置が調整されます。

    _images/HEME13.png

下図が処理後の図です。MF myPresto v3.2ではAromatic bondと単結合が同じ表示になるため、結合次数が分かりづらいですが、tplgeneなどの処理もこの構造で行えます。(Aromatic bondの表示については次バージョンで改善予定です)

_images/HEME14.png